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「定年延長はマヤカシ」と言うけれど…

私が子供の頃は、高度経済成長の真っただ中。

「戦後」は終わり、東京タワーが建ち、オリンピックが開かれ、新幹線が走り、高速道路網が広がっていく。

終身雇用、年功序列、護送船団。
大した才能がなくたって、貧乏人の小せがれだって、勉強頑張って一流大学を出れば、そこそこ大きな企業に就職できる。
公立の高校や大学は、今よりずっと安い学費で通えましたし、国鉄の通学定期は9割引き。
国を挙げて応援しているような時代。

若いうちは安月給でも、着実に定期昇給で毎年上がる収入。
頑張れば30才で係長、40才で課長、50才で部長と昇れる階段。
その頃にはちょっと贅沢もできる。

社宅や賃貸からマッチボックス、そしていつかは郊外の庭付き一戸建てで犬を飼う。
若いうちは軽自動車だけど、カローラになり、コロナ、マークII、そして部長の頃にはクラウンに。
すべてが年齢と共にステップアップ。

女性は花嫁修業的に就職。
そこで社内結婚し、寿退職で専業主婦。
家事や子育ては妻に任せ、その分男性はサービス残業、休日出勤あたりまえで働く。

その代り、たまの家族サービスには会社の保養所で格安に旅行。
独身寮や社宅はタダ同然で、医療も会社持ち。
本人はもちろん、家族の健康診断や予防接種も面倒見る。
クルマを買うのも、子供の進学も、会社が低利でお金を貸してくれる。

55才の定年まで頑張れば、数千万円の退職金。
郊外に広い戸建てを持ち、まだまだ有り余る気力と体力で、第二の人生を楽しんでもらう。
退職金で喫茶店や居酒屋を開業するもよし。
郷里に帰って畑を耕すもよし。
株式投資で遊んで暮らすもよし。
株や不動産は、着実に値が上がる“資産”でした。
「含み資産」なんて言葉が、庶民にも普通に使われていました。

退職後はOB会で趣味のサークル。
山歩きや俳句の会に、年に一度の懇親会。
亡くなれば、懐かしい会社から花輪が届く。

それこそ「結婚から墓場まで」、会社と共に家族も歩む。

そんな設計図を、誰もが描いていた時代でした。

その頃に考えられた給与体系が、今の時代にも通用するわけがない。bearing

今は60才~65才定年が一般的ですが、実質は55才と変わらない。
「変えようがない」というのがふさわしいかと思います。

55才で役職定年になったり、手当てが減ったり。
昇給停止や本給引下げなど、会社によって様々だと思います。
60才を過ぎれば嘱託になったり、給料半減以下だったり。
ある意味止むを得ない。

既にこのレールに乗って、退職金や年金を手にした方はいい。
既にこのレールが無いことを知り、これから考えられる若い方もいい。
散々レールの上を歩かされ、若いうちに我慢をしてきた我々世代はどうしてくれる!?

40代、50代が「老人」と呼ばれる頃、この“移行期間”を強いられた世代の社会保障は、大きな問題になることでしょう。
『自助努力』と言われたって、今からできることにも限度がある。
特に50代後半はね。sad

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