「ペットを飼う」ことについて
何らかの理由で飼い主の手から離れ、不幸にも殺処分となる犬猫の数。
合わせて161,847匹(平成24年度)
飼い主に戻されたのは 16,452匹。
別の人に譲渡されたのが 31,675匹。
それぞれ減少傾向であるようなのが救われますが、毎日440匹以上、およそ3分に1匹の割合で殺処分になっている計算です。
飼うのが勝手なら、捨てるのも殺すのも勝手?
個人で、あるいは団体でこれらのペットを救おうと尽力されておられる方々もいらっしゃいますが、あまりの数に追いつきません。
そもそも、いくら出口で救おうとしても、入口で対策しなければ無理ではないでしょうか。
いまやホームセンターで売っており、日用雑貨と一緒に買って帰れる時代。
たしかにショーウインドウに並ぶ子犬や子猫を見ていると、思わず顔がほころび「買おう or 飼おう」となるのはわかります。
まして子供たちには。
でも雑貨なら、「便利そうだと買ってきたけど使いにくい」と、しまいっぱなしにしようが捨ててしまおうがかまわないでしょう。
しかしペットは、「買ってきたけど、飼うのは面倒」と放り出すわけにはいきません。
仮にも『命』。
私はペットを自動車になぞらえて管理したらどうかと思うのです。
【購入時登録】
自動車を買うとき、陸事(軽は検査協会)に届け出て、ナンバープレートの交付を受けます。
同時に自動車税や重量税を納め、自賠責に加入します。
同様に保健所などへの登録を義務付け、登録料や保険に入るのです。
ペット税も設け、ペットの健康維持や管理体制などの維持運営費に充てる。
保険というのは、ひとつはペット自身の健康保険と、他人に噛みついたりモノを壊したときなどの損害賠償保険として活用する。
大型犬などは“車庫証明”よろしく、事前に飼育環境の現地調査をおこない、適切でなければ認めない。
こういうことを販売者と購入者双方に義務付ける。
【定期チェック】
車検のように、毎年定期検査を義務付ける。
ひとつはペット自身の健康診断。
ひとつはちゃんと飼っているかの確認。
病気を放置してないか、栄養状態は良いか、捨てちゃったりしてないかなど。
このとき同時に、保険やペット税の更新も行う。
【飼うのをやめるとき】
亡くなった時は「死亡届」を義務付ける。
他人に譲る時は「譲渡届」を義務付け、新規購入と同様に諸手続きをおこなう。
届けなければ元の飼い主に費用負担が発生し続けるので、勝手に捨てたりすることを抑止できるのではないかなと。
【子供が産まれたとき】
遅滞なく「出生届」の提出を義務付け、あらたに飼う場合と同じ手続きをおこなう。
譲る時も同様。
【ブリーダー・ペット販売店など】
バスやタクシー会社は、自家用車と異なり、より短周期での定期点検が必要だったり、整備のための施設設備や人員の確保など、厳しい要件があります。
同様に、ペットの提供事業者には、より細かい定期検診を義務付けたり、諸設備の基準を設けて遵守を徹底する。
無許可営業や違反は、厳しく罰する。
このように、ある意味「面倒くさい」手順を踏むことで、安易に飼い始めることを抑制し、飼うこと、飼い続けることの責任を、より強く自覚してもらう。
今時のウケとしては、税収アップとか、雇用の創出なんて言うと通りがいいかも。
いずれにしても、安易に飼ったり、無責任に放棄する人たちをなくさなければ、不幸なペットたちは無くなりません。
ペットを売買している方たちや飼い主には、重い責任がある。
生まれた時から特定の人間に生殺与奪の権を握られたペット達。
ある程度の負担は必要なのではないでしょうか。
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